園田農林のこだわり
私は五木村の葛の八重地区に1962年に生まれました。
1982年の災害で家が崩壊し、現在は地区には住んでいませんが、幼い頃に見上げた空と見渡す限りの山々が、私の世界そのものでした。
地区での仕事は、先祖代々続いてきた谷あいの棚田での米づくり、山腹の段々畑でつくる穀物や野菜づくり、山から家の材料になる木を切って運ぶ作業や木を植えて育てる山の手入れが主でありました。いわゆる農林業です。
今では、当時地区を支えた住民も高齢化し、子ども達は出てしまい、人がいなくなり活気のない寂しい地区になってしまいました。
それが時代の流れでいたしかたないことと割り切れると楽なのですが、大切な故郷、幼かった頃の世界が無くなってしまうかもしれないという心の寂しさ、悲しみがこみ上げてきます。
何とか活気づけしたいという思いはありますが、私に何が出来るのかわかりません。昔が懐かしくなるだけです。昔話を子どもに聞かせるだけです。
そうして考え続けた結果、2008年に脱サラし、先祖から受け継いだ経験、精神を大切にしながら五木村内での農林業を志しました。椎茸栽培をはじめ、2010年から少しづつ林業にも取り組みはじめました。
そして2014年8月に従業員4名と農林業の会社を設立し、今後さらに従業員を増やして規模を拡大し、活気ある明るい会社を目指しています。
このことが私なりの地区の活性化に向けた取り組みの答えであります。